先に酒について書かせて

酒蔵で飲みたいお酒のカードを持っていけば、スムーズに注文できるシステムになっているが、値段が高すぎてカードを持つと手が震えて食事処まで持っていけなかった。高級なお酒が並んでいるわけでなく、市価よりやけに高い

僕の気持ちよく注文できるお酒の料金は市価の2倍から(高くても)3倍まで。酒の保管料と提供する手間賃としてはそんなに外していないと思う

今回注文した香坂酒造の香梅純米吟醸は720ml1800円が小売価格。300mlなら750円相当になる。このお酒300mlを3150円(税抜)で提供している
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4.2倍。酒屋で3,150円出せば720ml瓶とお釣り1,350円がおまけでもらえちまう。ちなみに焼酎も市価の4倍程。何故か高畠ワイナリーのスパークリングが市価の2倍以下なのでコスパで選ぶならスパークリング一択になると思う。なんなんだろう、この不公平


高い料金設定だからそれなりのサービスを受けられるかというとそんなこともなくて、配膳のお兄さんたちは配膳時以外はどこかに引っ込んでしまう。飲料を高額に設定するなら宿泊者がキョロキョロ見回して従業員を探すような状況にすんなよなと思う。冷水の補充もない。目の前にシェフはいるよ。でもここは炉端焼き屋じゃないんだからシェフにお酒注文するわけにもいかないでしょう。配膳のお兄さんたちはオシャレで雰囲気は良いんだけど、僕らは雰囲気を食べてる訳じゃないしオサレに料理を運べば合格って訳ではないからさ

あと個人的に不満だったのは、和牛という強い肴なのにウイスキーのラインナップが「サントリーウイスキー」と「ザ・マッカラン12年」しか無かった事。大体「サントリーウイスキー」って銘柄ですら無いじゃん…

長々と書きましたが普段高級旅館に泊まらないので僕の感覚が間違っているだろう。300ml冷酒瓶を1000円程度で供してくれる旅館が身分相応の人間の意見です☆(ゝω・)v


時計は置いてないが何故か僕らは時間を把握していて、ちゃんと18時から19時の間に食事処へ向かう事ができる。不思議だねぇ
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ちょっと通路があって
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左手がカウンター、右手が個室的なIMG_20191218_091629
やはり格子の仕切りがうまいね

カウンターと個室は選べない。希望は出せるのかも
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当日は宿泊者4組で2組はカウンター、もう2組は個室
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こういう場所って緊張するよね。僕らもカウンターで食事なんて数年に1回だからここに案内された時少し嫌だなと思った

でもすみれのカウンターはそういう堅苦しさは全く無かった。シェフの距離の取り方が絶妙で、こちらから話せば応じてくれるし、勝手に盛り上げっていれば放置してくれた。料理の説明もシンプルで、うんちくを聞かされたり感想を求められたりしなかった。もちろん気になって質問すれば詳しく解説してくれる

宿泊者が少なかったから優雅な時間だったけど、満室時はどうなるんだろう?カウンターは詰めれば4組は座れそうだったが、慌ただしくなるかもしれない

片隅にずっと燻されている肉がある
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では、始めましょう
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あ、足元は暖かい風が出てたよP_20191217_194704

メニューはこんな感じ。11品
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最初にブツブツ言った、飲み物たち
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「グラス」なんて何mlか分からないから怖くて頼めない
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米沢ジャックスブルワリー、ペールエール。1,300円+税
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これはバーカウンターに小さく掲示されてたのを覚えていて注文した。こんな高い地ビール飲んだの初めてだ。麦芽がとてもフルーティで爽やかな味

東光の梅酒
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「3冠獲得 日本一の味」に釣られて。梅酒なんだけど、甘酒のような和の主張も強い。極甘で食中には向かなかった


肉もものローストカクテル仕立て
紅花卵のみそ漬けと遠山かぶのブルーテ
ドライトマトを添えて
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もも肉なのに脂が凄いね。でもくどくない
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下に遠山かぶのポタージュ的なソース。蕪と言われなければ分からない位クリーミー
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卵黄はみそ漬けでねっとりと。良い卵なのだろう、甘みが強い

 

テールと菊芋のポタージュ つや姫と共に
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ちょっとご飯粒がアレだね

テールと
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ご飯が入っている
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菊芋は皮ごと、だそうだ

器の大きさはお猪口サイズなれど、とても濃い


うまい物を食べる度に「丼で食べたい」と騒ぐとmこ

あぁわかるよ。丼でもなくて、桶で食いたいんだろ。犬のように顔を埋めてごくごく飲みたいんだろ。でも料理はこの先も続くんだよ、いい加減分かってくれ

まくらのコールスローサラダ 寒中キャベツをミカンドレッシングで
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まくら=前足のスネ肉

ドレッシングが爽やかで美味しい。肉もさっぱりめ
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こんな感じで調理してくれるよ
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出来上がった料理は直接手渡しせず、従業員が運んでくれる
 

かいのみのロースト ほうれん草と白ワインのソース
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かいのみ=ももの付け根

(美味しいけど、ソースで肉の特徴が分からなくなっちゃう)
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肉質だけでなく、火の入れ方で感想は随分異なるのだろうが
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旨いけど、旨いけど、脂質的な濃さで疲れる 


お口直しのグラニテ 烏龍茶とだいだい
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このタイミングでお口直しは、とても有り難い

「烏龍茶」と「だいだい」が合わさった味って想像できます?
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柑橘類と烏龍茶ってちょっと「うえぇ…」って先入観があったけど、旨かった。喧嘩せず調和してる
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寿司のガリのように毎回出てきても良いんじゃないか?ちょこちょこ食べて口をリセットしたい

大とろポワレのにぎりとしきんぼと鴨のあぶり寿司
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しきんぼ=もも肉の内側

ほぼ、生肉
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とmこバージョン。少し火を入れてもらってます
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結論から言えば、レアでも食べられたそうです
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良い肉には臭みが一切ないからね
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一品一品の料理は小さくて「もっと食べたい!」という欲望を感じるのだけど、この寿司を食べ終えた時点でちょうど腹8分目だった。これから5品もあるのに体は「いまごちそうさましたらベストだよ」と悲しいお知らせをしてくる。ゆっくり食べている事、脂質に富む料理である事、2つの理由で胃の容積には余裕があるのに満腹感を感じる

メインがまだ残っているが…

とも三角のすみれ漬焼き 
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片隅に最初からいた肉だ

3センチ角・厚み6mmほどの肉が2枚
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犬のおやつサイズだが、非常に重厚。牛肉版あぶり叉焼と表現すれば妥当か。一度に口にする大きさは幅1cmで十分だと思う。噛みごたえがあり、じっくりと味わえる。ここの咀嚼で満腹中枢がさらに刺激される。一緒にアイラウイスキーでも飲みたかったな

里芋
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蒸しただけ?シンプルで良かったりする


大皿が置かれ
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野菜が焼き始められる
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千本の小鉢。豆もやしと寒中はくさいを梅ジュレで
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千本=千本筋=外ももの付け根の一部
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牛肉で「すじ」っていうと硬い筋膜を想像してしまうけど、それとは別物みたい。柔らかくてしつこくない。梅ジュレで口がリフレッシュされる
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隠れて見えないけど、地場野菜の寒中はくさいと小野川豆もやしが下に


サーロインのステーキ すみれの冷汁 米沢の郷土料理

焼く前に「これを焼きます」と白い肉が出てくる
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1枚が二人分。一人100gはあるか

筋肉よりも脂の体積のほうが多い。この筋肉で体を動かせるのか
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「焼き方はどうされますか?」
とむこ「お任せ」
とmこ「黒焦げ」

冷汁
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埼玉県民の冷汁とは随分違う。椎茸の出汁がぷんぷんと香っている

ステーキはタレと
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山葵と塩
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とむこ肉。恐らくミディアムレア
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肉汁ではなくて脂そのもので口が満たされる。特上な食品が持つゲスい旨さは脳を直接刺激する合法的なドラッグ

一緒に御飯はどうですか?と言われて少しだけとたのむ。P_20191217_194015
ご飯は脂を緩和してくれるかと思ったが、全く役に立たなかった。ご飯も脂に塗れてオイリーさを引き立たせるだけで余計クドく感じた。僕に必要なのは南蛮味噌(牛タンに添えられるやつ)又は烏龍茶だった。冷汁が脂を洗い流すのに役立ってくれた

とmこ肉。恐らくミディアム
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2分くらい多めに火を通していた
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肩三角としぐれ煮牛骨スープ茶漬け きんぴらとせり
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目の前でスープを注いでくれる。肩三角は最初ピンク色だが、スープで火を通す感じ
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13分目

旅館の食事としてはかなり異端でしょう。他の旅館では食べられないね

宿泊する前は凡庸なコース料理を想定していたのだけど、希少な部位を食べられたり地場野菜を使っていたり楽しかった。メインはステーキなのだけど、ステーキはなくても十分満足できた(と書くと変な表現になってしまうが、ステーキは所詮ステーキでしか無い)


頑張って食べ終わり、デザートはロビーに移動
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コーヒーと紅茶を選ぶ。都度淹れてくれる
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ん~、普段はこのタイミングで女将さんが挨拶に来るらしいんだけど居なかったみたい。目的の一つだっただけにちと残念(翌日の朝にフロントで事務仕事をしていらしたけど、こちらからは絡まない主義なので)


いちごのワッフルと抹茶のくず餅 エスプレッソアイス三種
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あの食事の後に何故こんなボリューミーなデザートが出てきてしまうの?


まだ初々しいシェフの卵が恥ずかしそうに持ってきた

エスプレッソアイスは、密度が高くスプーンが刺さらない・溶けない
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重量級

ワッフルもずっしりしてた
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くず餅も頑張って咀嚼しないと飲み込めない
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全部食べきって平気な顔していられる人が、どれくらいいるのか?でも肉を追加する人もいるようだしどれだけ健胃なのかと驚愕してしまう

とむこは部屋に戻ってベッドに寝転がったら起き上がることができませんでした

同席したご夫婦によると常連さんは短い間隔で再訪するらしいです。惚れ込む人はディープに惚れるようだ